奥秩父・水晶谷

  • 2020年5月7日

今回は奥秩父の滝川水系水晶谷を記事にしたいと思います。
荒川の渓流域は二ノ瀬ダムを起点として、入川水系・滝川水系・大洞川水系に分かれます。この滝川水系の源流域にある谷で、奥秩父の名渓と呼ばれる名高い沢です。
滝川から入渓し、下から上がるのも魅力的ですが、時間的制約の為、登山道と杣道を使い吊り橋小屋前から行き入渓しました。
ちなみに杣道とは山菜取りや山で働く人が使う道で、一般の登山道ではありません。通常の登山道とは違い、道しるべもなく道も不明瞭です。

【山行記】

日時:2006/04/30(日) 前夜発日帰り
経路:出会いの丘~吊り橋小屋~ブドウ沢分岐~古礼沢分岐~水晶谷
天気:曇り時々晴れ

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今回の新しい試みです。これまではGPSトラックを載せた地図画像を貼り付けるだけでしたが、これを埋め込み地図にし、自由に拡大・縮小できるようにしました。本当に便利になったものです。
これで文字も小さくて読みずらいとか、詳細がわかりずらいとかなくなると思います。この埋め込みについては、色々苦労したことなど、記事の終わりに記載します。

【1日目】

「出会いの丘」に車を止めて出発。

 

ワサビ沢。雁坂トンネル工事の最大のショック。自然の沢がコンクリートでこんな姿になってしまっています。初めて見た時、愕然としたのを覚えてます。

ちなみに、この滝川本流域は一番人の手の入った場所の一つです。その理由は1998年に開通した雁坂トンネルの道路工事によるものです。この雁坂トンネルは、険しい奥秩父の山域で数少ない埼玉⇔山梨を繋ぐ道路です。このトンネルが開通するまで、雁坂峠は車で通れない国道R140とされ面白い存在でした。この峠越えは、日本武尊の時代から語り継がれ、武州と甲州の交易や文化を繋ぐ古くからの重要なルートです。

吊り橋小屋前。車止めから何時間か歩き、ようやく杣道から沢に降り立ちます。

吊り橋小屋、2006年時点の現状(別の日に撮った写真)。 

ブドウ沢手前のゴルジュに突入です。

有名な難所の為、過去の突破してきた人たちの残置ロープがどっさり残っています。さすがに、これだけあれば普通にクリアできます。

竿も少しだけ出します。まだ少しサビが残っています。

 

古礼沢と水晶谷の出会い

古礼沢と水を分けた、水晶谷は思った以上に水量が少かったです。今回はここらへんで引き返します。 雁坂トンネルの影響で、水が少なくなったと言われていますが、工事前の往年の水晶谷に是非来てみたかったです。

 帰りは同じルートで車まで戻ります。帰途の杣道はこんな感じです。

【総評】

奥秩父の名渓ということで期待していましたが、水晶谷は水が少なく、時期が早く緑も少なかったせいか、その美しさをあまり感じることはできませんでした。奥秩父の沢で奥まで入るには5月中旬以降でしょうか、良くなってくるのは。

しかし、滝川上流部の遡行、特にブドウ沢手前のゴルジュ帯を突破し、古礼沢・水晶谷まで辿り着けたのは良い経験になりました。ちなみに、このゴルジュ帯は2010年に起こった3重遭難の現場でもあります。

年々、沢に行く時間が取れなくなってきていますが、滝川水系でまだ行っていない魅力的な沢「豆焼沢」があるので、いつかトライしたいと思います。

【埋め込み地図とプラグインについて】

冒頭の埋め込み地図、何とか記事にできるレベルになりました。
各サイトで見るような、埋め込み地図を作りたいと、色々調べたところ思った以上に時間がかかってしまいました。GoogleMapなら簡単なのですが、やはり山をやっていると「国土地理院」の地形図でないと意味がありません。

地理院地図の埋め込みは、プラグインで実現するのですが、今使っているのは「Leaflet Map」です。その他にも、以下のプラグインを試しました。
[1]WP-GPX-Mapsプラグイン
[2]LF Hikerプラグイン

[1]が操作も簡単で、美しく・機能性もあり良かったのですが、結果的に動作しませんでした。色々と調べた結果、旧テーマのLION BLOGだと表示されるので、インストールの問題ではなく、THORの環境的な何かのようです。

こんな感じで、高度推移を表示してくれます。また、気に入ったのは、全画面表示ボタン(拡大・縮小ボタンの下)があることです。これを押すと、PC画面全体に切り替えてくれます。WEB内の地図は枠が小さく俯瞰性に欠けるデメリットを解消してくれます。レスポンスも良く、この機能は是非欲しいです。また、このプラグインは標高データも重ねることができるようです。

[2]はトラックデータ(GPXデータ)をアップロードできず、FTPで転送してもプラグインが読み込んでくれませんでした。つまり、表示すらできない状態。

今後も色々試して、良い方法が手法が見つかれば、有用な地図にアップデートしていきたいと思います。
また、既存記事の地図についても、追って埋め込み地図に変更していく予定です。