上越・ナルミズ沢

  • 2020年4月20日

今回は上越の名渓を紹介します。

沢登りで有名な沢です。最初は釣りで行ったのですが、その美しさに魅了され、沢登りで源頭まで詰めたい沢の一つとなりました。禁漁となった10月に大学時代の友人と純粋に沢登りで行ってきました。
ナルミズ沢といえば、源頭の景色の美しさが有名で、「天国のツメ」と言われる幻想的な世界が展開します。

【山行記】

日時:2006/10/14(土)~2006/10/15(日) 1泊2日
経路:車止め~ウツボキ沢出会い~大石沢出会~天国のツメ~朝日岳~大石沢出会~車止め
天気:雨時々晴れ

【1日目】

小雨の中の林道歩き中に、沢が見えました。紅葉が入り始め、しっとりとした雰囲気で艶やかです。小雨の森歩きは、結構好きです。水蒸気で閉じこまれるのか、森の匂いが濃密になる感じがします。

入渓。下の方は巨岩帯のイメージです。

ブナハリタケ。見分けが付きやすく、採取する数少ないキノコです。

霊感はないのですが、ここに来た時、いやな寒気がしました。
20年前に伊豆諸島の大島でキャンプした時に経験した以来の違和感。

気持ちいいー釜。こういったのが、数知れず出てきます。
カメラが曇ってしまっているのが、ダメダメですね。

雲も取れてきて、美しいナルミズ沢がすこしづつ見えてくるようになりました。

大石沢出会い。ここも大きい釜で、開けた気持ちのいい場所です。右岸に高台があり、絶好のBPがあります。

曲がりくねった小沢。不思議な感じ。カメラが曇っているのが申し訳ない。
所々、岩魚が走る。釣りしたい衝動に駆られる。

魚留ノ滝。パートナーのT君が直登します。※難しくない

ちょっと、行き詰った。この後、右に移動し突破します。
幕場はここを少し下ったところにして、少し時間があったので、この滝で懸垂下降の練習をしました。

幕場。今回はツェルトです。

山での焚火は最大の娯楽です。大学時代の友人と語りあう。卒業して以来のお互いの人生とか、悩みとか…

【2日目】

前日の天気から、引き返す方向で決めていました。が、微妙ながら晴れる雰囲気がしたので、パートナーを説得して、詰め上がることに。
T君、ワガママな自分に付き合ってくれて、ありがとう!

少しずつ、源頭の雰囲気を醸し出します。

来ました、天国のツメ。周りは緑もしくは黄金色の草原に囲まれ、幻想的な雰囲気が続きます。異世界にいる感じです。

とうとう水も切れ、草原の中、朝日岳を目指します。

池塘が点在し、山頂付近にこんな平原があるのが不思議な感じです。

朝日岳山頂。結構疲れました。

気持ちいい尾根を下り、大石沢出会いへ。

車止めに到着。二人の荷物を記念にパチリ。

【総評】

思い焦がれた「天国のツメ」は本当に幻想的でした。このころはもうインターネットでこういった沢登りの写真が出てきていました。この風景写真を見る度に思いが募り、ついに自分も体験することができて最高でした。
絵になる風景ばかりで、もっと写真を撮っておけば良かったと思っています。そして、初日雨の中、2日目に詰め上がることに賛同してくれたT君に今も感謝しています。記憶に残る山行の一つです。また行きたい沢です。