冬山の装備について

冬山特有の装備を説明していきます。私の場合、アイスクライミングやテント泊はしませんので、小屋泊や縦走用の装備になります。

ピッケル

ピッケルは登山用品の中でも象徴的な道具で、冬山の尾根歩きでは必須道具の一つです。

用途は以下になります。

  • 滑落停止
  • 斜面の手掛かり
  • 雪面での足場作り

持っているだけでは意味がなく、1番重要な滑落停止方法を知っていないと意味がありません。

ブラックダイアモンド レイブン・プロ 

軽量かつシンプルな縦走用ピッケル。

ショルダーリーシュにつけて、使用しています。ピッケルはとにかく身体から離れないようにするのが重要とのことで、滑落してピッケルを離してしまっても、身体に付いてさえいれば、どこかでピッケルが引っかかり滑落が止まるとのこと。

上記は縦走用ピッケルです。アイスクライミング用のピッケルは氷壁に刺さりやすいようシャフトがくの字になっており、ピック(先の尖った部分)がもっと鋭い作りになっています。

ヘルメット

冬山だけでなく、登攀的要素の強い山をやる時に持っていきます。

ペツル エクランロック

最近のヘルメットは、発泡素材に表面を薄いシェルで覆う構造が主流となっていて、かなり軽いです。しかし、このエクランロックはシェルのみの構造となっているハードボイルド仕様。シェルはかなり分厚いです。

被り心地は、さすがペツルという感じで最高です。今はこのシェルのみのタイプは販売していないようです。これは古いモデルなので445gありますが、最新のシロッコは160gと驚異的な軽さで、これは魅力的です。

ストック

ブラックダイアモンド コンパクト・トレイル

ストックは縦走やロングアプローチのある沢で使用してますが、冬山でも使用します。冬山の場合、上側の写真の様にスノーバスケットを付けて、雪面で沈みにくいようにします。

魔法瓶

サーモス 山専用ボトル FEK-800

冬山では水が凍ってしまい、暖かいものを飲む為にも魔法瓶は必須です。

これは「山専ボトル」と言われ、シンプルかつその圧倒的な保温性能で人気を博しました。

日帰り山行なら、朝お湯を入れて持っていけば、昼にカップラーメンを作れるほど保温性があります。バーナーを持っていく必要がありません。

日常生活でも普通に使っています。

現行モデルはデザインも少し変わり、サイズ展開も3パターンあります。

カイロ

ハクキンカイロ STANDARD

冬山にはハクキンカイロを持っていきます。これはオイル式カイロで、プラチナを触媒とした触媒燃焼の原理を用いています。発熱量が使い捨てカイロより断然優れ、ゴミも出ないのでエコなところが良いです。また、このレトロな風貌の通り、大正時代から続くロングセラー製品です。

山に持っていく時は、小さなボトルに予備燃料を入れ、上記写真のセットで持って行きます。

私の場合、ホワイトガソリンを燃料とし、家ではMSRの燃料ボトルから補給しています。

プラチナ触媒を持つ火口は消耗品となっており、耐用年数は1〜2年とのこと。私の場合、洗ったりしながら騙し騙し5年位使ってきましたが、ついに今年初めて火口を交換しました。

燃料はこんな感じで供給します。1杯分(12.5ml)で 12時間燃焼。山に行く際は60mlのナルゲンボトルで予備燃料を持っていくので、トータルで約70時間使えます。