北アルプス・雲ノ平縦走・後半

  • 2020年8月23日

前回「北アルプス・雲ノ平縦走・前半」に続き、後半になります。

3日目

朝、暗いうちに起きて、三俣山荘を出発します。

三俣蓮華岳を目指す。振り返ると鷲羽岳(2,924m)がズドーンと構えています。山名の由来は、鷲が両羽を広げているような山容の為で、ハイマツの緑と砂のコントラストも見事なお気に入りの山の一つです。手前右に三俣山荘が見えます。

目指す三俣蓮華岳です。朝日が強く差し、絶好の山日和です。

見事なカール状の谷が左に見えます。太陽の光が強いと山も映えます。

徐々に近づく三俣蓮華岳(2,841m)。そして、山頂に到着です。
三俣とは、これまで辿ってきた鷲羽岳・野口五郎からの稜線、黒部五郎岳・薬師岳からの稜線、これから歩く双六岳・槍ヶ岳の稜線が一点に集まることからこの名前が来ています。

また、ここから先は写真に写っている夫婦の方と話の相性があった為、最後まで一緒に下りました。

山頂からは周囲の山が見渡せ、槍ヶ岳もこの通り。改めて、槍は北アルプスの象徴だなと感じます。

雲ノ平も見渡せます。この高山帯に、この平らな空間。不思議です。奥は薬師岳。

湯俣川の谷。雲が抜けてきました。

黒部五郎岳は、雲が抜けず、全容が撮れませんでした。
この山頂は、景色が見事過ぎて、ずっとここに留まっていたい衝動にかられ、1時間も山を眺めてしまいました。

次は、双六岳を目指します。

これだけ天気がいいと、稜線歩きは最高です。

双六岳(2,860m)。見事なくらいガスがありません(景色が良い)。

双六岳の不思議。ここから双六小屋に至るルートは、砂利の平らな空間がしばらく続きます。ここならヘリコプター何台も止められます。

双六からの下りは最高でした。ガスが完全に抜け、日差しで景観がクッキリ・ハッキリ、これこそまさにTHE夏山!という感じで、今回山行で一番記憶に残りました。

鷲羽を望めるのは、ここら辺が最後です。

見事なぐらいガスがない。以前縦走した槍-穂高の稜線です。

双六小屋。ここからは槍に上り返すルートと、鏡平に下るルートに分かれます。

槍ヶ岳への登り口。裏銀座縦走した時は、濃霧の中登りましたが、改めて見るとこんな広々とした空間です。今回は、弓折岳方面を下ります。

槍ヶ岳と西鎌尾根。

西鎌尾根を一望できます。裏銀座縦走でこの尾根を歩きましたが、雨で景色がありませんでした。この天気で歩けたら最高だったはず。

鏡平山荘。デッキが広々とした山荘です。ここで昼食。

鏡池。ここから先は、一気に下ります。

ワサビ平小屋。写真中央に大きい木を切り抜いて作った天然水槽があります。ここで、冷やしたトマト・キュウリ・スイカ等を売ったりしています。
北アルプスの小屋は、何かしらの名物がある場合が多いので、知っておくと面白いです。

新穂高温泉。いつもはバス待ちの時間を利用して、温泉に入ります。しかし、今回は一緒に下った夫婦の方が上野原在住で、車でそこまで送ってくれると言ってくれました。さすがに、そこまで甘えることはできないので、平湯温泉まで載せて行ってもらうことに。ひたすら感謝。
この夫婦の方は、同年代ということで話も合い、歩きながらずっと話していました。トレランもやるそうで、かなりアウトドア志向で爽やかなお二人でした。

平湯温泉からバスで松本に向かいます。途中見事な「ひまわり畑」が見えたので、バスの中から写真を撮ります。

総評

メインとしていた2日目の雲ノ平はガスってしまいましたが、3日目は見事な快晴で北アルプスの稜線歩きを堪能することができました。
縦走だと3~5日普通に歩きますが、すべて晴れるということは滅多になく、こればかりはどうしようもありません。私の場合、もう一回来る機会ができたと考えるようにしています。次回は、高天原の温泉とセットで雲ノ平に来たいです。

また、今回は途中出会った同年代の方とかなり多く話したことが印象に残っています。話の合う人と会う機会の多い山行でした。ちなみに、縦走している人と会話すると、沢をやっている人は少なく、色々と聞かれます。みんな興味はあるようですが、尾根歩きと比べ、道がなく情報も少ない為、敷居が高くなってしまっているようです。