登山用ナイフの選び方

今回はナイフの記事にしてみました。
実用としてのナイフ、美しさとしてのナイフ、色々な楽しみ方があります。

概略

形状分類的には以下になります。
・大型ナイフ、小型ナイフ
・シースナイフ(1本物)、フォールディングナイフ(折りたたみ式)
・単機能ナイフ(ナイフのみ)、複数機能ナイフ(ナイフ以外に缶切りなどが付く)

山行形態によっても分類ができると思います。
・縦走
・岩登り
・沢登り
・釣り
・山菜採り
・狩猟
・固定キャンプ

気が付くと手元にナイフが色々と貯まってきましたが、ぶっちゃけ今の自分の山行形態(縦走や沢)だと、野外でナイフの使用頻度はあまりありません。基本フリーズドライや、レトルトなのでナイフ不要なケースが多いです。あえて活躍する場面は、沢で魚を捌くこと、春の山菜取りです。この為、自分は薄刃のフォールディングナイフをよく使います。

固定キャンプでは、薪割に鉈を使ったり、食材から料理するのでナイフを使うケースが多いと思います。また、狩猟の場合はスキナーナイフを使ったりすると思います。クライミングでは、緊急時にロープ裁断も視野に入れたナイフだったり…こんな感じで、山行形態によっても選び方はいろいろと変わってきます

 まずは自分の持っているナイフを列挙していき、コメントしていくことにより、皆様の選び方の手掛かりになればと思います。

大型ナイフ

 

兼常作 両刃 21cm

普通に大型ナイフというと、ランボーナイフとかランドールナイフを指すかと思います。が、自分の用途だと、全く必要がありません。この為、自分が所有していて、このカテゴリに近いThe日本製の鉈をあげてみました。

これは、剣先ナタといって、鉈の中でも使用用途が広い歯形状になっています。「猟獣に対する護身、薪割り、猟獣の捌き、魚の捌き」、使用範囲は広いです。が、自分の山行形態だと、「猟獣に対する護身、薪割り、猟獣の捌き」など、まずやりません。昔は焚火の薪作りに使ったりしてましたが、テント泊の時のみに使うツールとしては重過ぎるのです。

今は、岩で大きな木を割ったり、焚火に適し薪を探す、などで巻き割り問題は回避しており、そもそも、大きな木を伐り分けるのは鉈でも大変。せいぜい中小枝を削ぐくらいです。でも、固定キャンプで荷物を背負わなくていい場合は、十分ありかと思います。

また、実際の使用頻度は置いておいても、剣先ナタの日本刀的な美しさは良いものです。ボーイスカウト時代、ナタは消耗品というイメージでしたが、これは限りなくナイフに近い、一生モノと思っています。

多機能ナイフ

 

VICTORINOX スイスチャンプ

中学生の頃に買った、Victorinox最高峰ナイフ。何が最高峰かというと、そのツールの多さです。純粋なナイフとしての使いやすさは別として、このガジェット感に子供はやられてしまいます。今でも、自宅で普通に使っています。特に、小ハサミとペンチが精度が高くて良いです。

 

VICTORINOX サイバーツール

工具類を充実させた多機能ナイフ。PC関係が好きで、仕事でもプライベートでもPCパーツを触る機会が多く購入しました。でも、残念ながら今はあまり使っていません。

 

VICTORINOX クォーターマスターNL

沢を本格的にやるようになって、単機能ナイフで十分だと少しだけ不安な面があります。例えば、ストックのネジが緩んだらどうしよう、ドライバがあるといいな、小型ノコギリがあると薪づくりにいいな、など。これは、通常より二回り位サイズが大きく、ナイフとしての使いやすさに重点を置きつつ、最低限のツールを装備しています。

 

VICTORINOX スパルタン

一番最初に所有したビクトリノックス。ロゴが旧タイプです。極めてオーソドックスなタイプ。

 

 

VICTORINOX比較 サイズ感。クォーターマスターNL が二回り大きいのがわかります。

 

VICTORINOX比較  横から見たところ。ツールが少ない方が、純粋なナイフとしての操作性が上がります。

 

VICTORINOX比較 収納時。写真だとあまり違いは感じられませんが、幅が大分違います。

 

VICTORINOX比較 ケースに入れたところ。やはり革製は味わいがあります。

 

 

 

フォールディングナイフ

 

GERBER FS II

30年前フォールディング・ナイフといえばBACKとGERBERでした。これはオールドGERBERで、自分にとってのフォールディング・ナイフを探していた時に、ヤフオクで手に入れたもの。がっしりしているけど、バックのようにゴッツくなく、エレガントなフォルムで魚も捌きやすいです。質実剛健かつ美しい。自分の趣向にあっていますが、唯一の難点は、すべてがスチール製なので重い点です。

 

ZEST 型番不明

父親からもらったナイフ。BACKのフォールディングハンターに近い形状。 GERBER と比べると分厚くゴッツいです。

 

ALMAR スポーツマン

1番使用頻度の高いナイフ。歯厚が2mmと薄く、切れ味抜群です。グリップが樹脂製の為とても軽くて、魚が捌きやすく、料理もしやすいです。結局、こういうシンプルで使い勝手の良いナイフに落ち着きます。

ALMAR シークレット・サービス G10

2番目に使用頻度の高いナイフです。
ナイフのグリップ寄り上端にポッチが付いており、片手で開くことができます。また、しまう時も片手で出来ます。この出し入れの楽さは山菜取りに有効です。ただこのナイフは歯厚が3mmで、幅も狭い為、魚捌きや調理のしやすさでは、前述のスポーツマンほど使いやすくはありません。

オピネル フィレ

 安く魚捌きに向くと思って購入しましたが、トラブルがあってから使用していません。鋼材が柔らかく、曲がったまま折り畳んだら、歯を出す時に中々出てこず、山の中でかなり苦労しました。

G.SAKAI #5 アングラー スタッグ

その美しさに惚れて、購入しました。切れ味も抜群です。でも、フォールディングナイフ派の自分は余り使ってません。ナイフはポケットや鞄に入れておき、必要な時取り出して使いたいからです。

包丁

 

木屋 コスミック團十郎 ぺティナイフ 鍔付 割込 120mm

魚の捌きやすさ、調理のしやすさはダントツで良いです。ただナイフと比べると薄刃の為、木を切ったりすることを考えると、刃こぼれによる抵抗がややあり、オールラウンド性に欠けます。シースはカイデックスで自作したもの。

 

GARBER シルバーナイト

手紙の封を切ったり、梱包を解いたり、日常にちょっとナイフを使いたい時に便利です。
サイズもこれまで紹介してきたナイフより小さく、折り畳んだ状態でかなりコンパクトになります。
なにより、 GARBER だけにシンプルかつエレガントなデザインがカッコいいです、

まとめ

 

 並べると、こんなサイズ感です。いつのまにか、こんなに溜まってしまいました。

 

 

シースやケースに収めると、こんな感じです。

種類は色々とありますが、ナイフ選びの参考になれば、幸いです。