登山用ザックの選び方

登山靴・レインウェア ・ヘッドランプと登山道具で大事なものから、記事にしてきましたが、今回はザックを取り上げようと思います。

選ぶ基準

選ぶ基準は下記4点になります。

容量

容量用途重量価格
小型(20L前後) 街持ち、日帰り0.3~1.2kg0.5~3万円
中型(40L前後)日帰り、1〜2泊テント泊、1〜4日小屋泊0.5~2.0kg0.5~4万円
大型(60L以上)1泊〜4泊テント泊1.0~3.0kg2~8万円

行く山の日数、テント泊か小屋泊かで、荷物の量は決まります。これから山を始める場合、まずは40L前後のサイズだと、汎用性があると思います。
テント泊でもパーティー(複数人数)で行く場合、テントや食料などが分担できる為、荷物は少なくなります。

フィット

背面長が合うザックを選ぶのが基本です。また、ザックの形はメーカーやモデルによってそれぞれ異なる為、自分の体にフィットするかがとても重要です。
ショルダー・ベルトが首にあたって擦れるとか、歩いているとウェスト・ベルトが手と干渉するとか、背中のフィット感が合わないとか、実際に背負って自分のフィーリングに合うものを選びます。
私の場合、上記に加え、ウェスト・ベルトがガッシリしていて腰で荷重分散がちゃんとできるものが好きです。大型ザックの場合、ここがしっかり考慮されていますが、やはり合う合わないがあるので、実際に背負って試すのが大切です。

重さ

軽量なものは、生地が薄くウェストベルトが簡素化される傾向にあります。薄いといっても、生地も技術進化により強度は昔に比べれば大分強くなっています。自分の山行形態に合わせると良いと思います。
体力の消耗を考えると、基本軽い程良いです。

デザイン

シンプルさ、ポケットの多さ等。
沢の場合、藪漕ぎや泳ぎがあるので、枝の引っかかりや、水ハケの良さを考えると、シンプルなものが良いです。一般ルートでは、ポケットが多いと便利かもしれません。また後述するように、私の場合、小物はチェストバックで出し入れしています。

以下、私のザックを紹介していきます。

所有品紹介

小型ザック

アークテリクス アロー22 バンジーコード付き
容量:22L、重量:1.1kg

今は閉店してしまったIBS石井スポーツ鶴見店で購入。ここで買うモデルはバンジーコード付きでした。これまで使っていたグレゴリー・ディパックより、フィット感のある背負い心地に感動して購入。その後、お洒落アイテムとして、かなり人気になったザックです。街使用メインですが、日帰りの夏山とかはこれで行けます。

中型ザック

アークテリクス ボラ40
容量:40L、重量:1.8kg

同じくIBS石井スポーツ鶴見店で購入。生地がガッシリしているのと、ウェストベルトがしっかりしているのが気に入りました。
山へ行く時は、縦走以外ほぼこれです。私の山の記憶と共に常にこのザックがあると言っても過言ではありません。
この製品の特長は、生地の強度があること、ウェストベルトがしっかりして腰で背負えること、シンプルなことです。

また、前面にある大きいカンガルーポケットが便利です。

沢で水が抜けやすいよう、ハトメで水抜き穴を付けました。

最大でこれくらい入ります。
春季の奥秩父縦走3泊4日テント泊で、さすがにパンパンです。

夏季の沢1泊2日テント泊。このときは普段より荷物を少なくしていますが、これ位なら余裕あります。

大型ザック その1

グラナイトデザイン ニンバス・トレース60
容量:57L、重量:1.71kg
Amazonで女性モデルは現在でも販売しているようです。

縦走用に購入。奥秩父テント泊全山縦走はボラ40で行けましたが、流石に無理がありました。背面プレートが荷物の重さに耐えられず、腰で背負うのに不安定感がありました。また、初日の荷物パンパンの時は、歩いているとザック自体がギシギシ軋んでいました。その為、これから縦走を本格的にやりたいと思って買ったのが、この製品です。

一般ルートの縦走をメインに考えていた為、沢のように生地の頑丈さは不要と考え、軽量なモデルの中から選びました。その中でも、体へのフィット感、特にウェストベルトがしっかりしているのが気に入り、これを選びました。ストラップもケブラーコードにするなど、軽量化を徹底しています。そして、デザインがカッコイイです。実際、縦走でも、腰への荷重分散も完璧で、背負い心地も抜群です。

背面システム。このあばら骨のような構造が個性的です。これは軽量化と通気性(背中のムレ防止)を目的としています。また、その後ろにあるカーキ色の樹脂製のものが背面プレートになります。上部に穴が開いていて、背面長調整と肩幅調整が4段階できるようになっています。

これくらい入れて、少し余裕がある位。

大型ザック その2

カリマー ジャガー55-75
容量:55~75L、重量:3.2kg

沢のテント泊用に購入。
昔は海外のザックといえば、ミレーとカリマーの2大ブランドが定番で、子供の頃から憧れの存在でした。これは名門カリマーということで、色合いが渋く、生地も分厚く頑丈そのものです。が、重いのが難点です。
また、55-75Lという容量の記載は、サイドポケットが引出だせるようになっていて、片側10L×2で20L増加できるという仕組みです。

初期はテント泊用として使ってましたが、そのうち荷物を軽量化させること、少なくすることで、ボラ40でテント泊もこなすようになりました。この為、実際の使用頻度は少ないです。

背面には2枚の金属フレームが入っています(グレーの2枚の平板状のもの)。グラナイトギアと違い、2次元プレートでないことが、腰荷重のしにくさに影響していると思われます。

背面調整システム。ストラップで背面調整が無段階でできるようになっています(グレーのストラップ)。しかし、原理はウェストベルトを2本のストラップで吊っているだけなので、背面長が固定されません。
写真はショルダーベルトを上に引き上げて写真を撮っていますが、

手を離すと、重みでスライドして、このように背面長が短くなってしまいます。
要は、最大背面長を固定するだけです。

また、ウェストベルトはボリュームはあるのですが、背面プレートとの一体感は今一つで、グラナイトギアのようにプレートが2次元構造でないこと、背面長が動いてしまうことも相関し、うまく腰への加重分散ができません。

チェストバック

小物の出し入れは、チェストバックを利用しています。ザックをいちいち降ろす手間が無いので、かなり便利です。

こんな感じのものです。これは「ホーボー パスファインダー チェストバッグ 」という商品で、今は生産されていませんが、後継品が「パーゴワークス パスファインダー」として、販売されています。

2室構造になっており、手前は小物収納室です。沢の場合、カメラ・毛バリボックス・水筒・釣り糸・フロータントなどを入れています。

フロントは、手帳・マップポインター・地図を収納しています。

入れているものを全部と取り出すと、こんな感じになります。

一応気になる点も挙げておきます。小物を詰めすぎると足元の視界が少し狭くなること、ショルダーベルトの下方向に重さが加わる為、肩が少し凝りやすいこと。大雨の時は、雨が侵入してしまうことです。
滝を登ったり、微妙な高巻きをするとき、大雨のときは、ザックにしまうことで回避しています。

ザックを背負ったまま、これだけの量の小物にアクセスできる利便性は、かなり便利です。購入以来、常にザックとセットで持っていっている必需品となっています。