大好きな奥只見の山域、二ノ岐川の記録です。
雪国の夏は緑の濃厚さが半端なく、この生命力に満ち溢れた森の中に身を置くこと、これは沢登りや源流釣りの醍醐味の一つです。
二ノ岐川 は奥只見湖に注ぐ中ノ岐川の支流で、奥只見の沢の中でも比較的アプローチしやすい沢となっています。 中ノ岐川は、平ヶ岳に至る登山道がほぼ源頭まで川沿いに通っている為、場荒れが激しく、源流釣りや沢登りとしての対象としては今一つ魅力に欠けます。しかし、この 二ノ岐川 はある程度人の手が入ってはいますが、アプローチがしやすい割に、奥只見の濃厚な自然を味わえる魅力的な沢でもあります。
【釣行記】
日時:2009/7/26(日) 前夜発日帰り
経路:雨池橋~二ノ岐側~平ヶ岳先ノ沢
天気:晴れ一時雨
釣法:テンカラ
【1日目】
出発前に毛針をチェック。私はテンカラ竿を使いますが、毛針はドライフライを使っています。
雨池橋から中ノ岐林道を歩きます。対岸に見えるのはこれから遡行する二ノ岐川です。左岸の林道をそのまま歩き、橋があるのでそこから右岸に渡ります。
暫く林道を歩き、兔沢を過ぎた標高1,020mあたりで入渓。穏やかな癒しの渓相です。テンカラを振るといきなり、岩魚が飛びつきます。
この後もは穏やかな渓相は続き、快適にテンカラを振ります。
しばらく行くと小滝が出現。踏み跡が右岸にあるので、踏み跡経由で巻きます。
奥只見に特徴的な黄緑色の渓色。
途中、支沢があったので覗き込みます。これでは竿振れません。
平ヶ岳先ノ沢分岐。大岩が多くなり、徐々に源流の様相を呈しています。
分岐の先は大きい釜になっており、今回はここで折り返します。
ミズ(ウワバミソウ)。夏も食せる山菜。奥只見は山菜の宝庫です。
珍しく明るいうちに引き返したので、色々と写真を撮ります。恋ノ岐と違い、踏み跡にこのような人工物があったりします。
昔、小屋があったのでしょうか。ブルーシートと朽ちた木材が散乱しています。
小雨が降り始め、中ノ岐川に出る頃には、スコールのような大降りに変わりました。橋の上から 中ノ岐川 を臨むと、濁流と化しています。
中ノ岐林道沿いの斜面から、滝のように水が流れ出ています。
雨池橋から銀山平に戻る帰路、R352から奥只見湖の写真を数枚撮ります。
銀三平の橋上からの只見川。開高健の「河は眠らない」文学碑が近くにあります。
【総評】
初めて奥只見に行く場合、二ノ岐川はおすすめの沢と思います。林道や踏み跡もはっきりしているし、踏み跡は沢の奥まで続いています。また、難所もそれほどなく、釣りも十分楽しめます。平ヶ岳を目指す場合、中ノ岐川はありですが、釣りや沢登りをする場合、二ノ岐川の方が場荒れしていない為、奥只見の自然を楽しめます。
比較的手軽に行ける奥只見の沢として、灰ノ岐沢もあるので、この沢は追って記事にしたいと思います。